リモートでしたいこと
リモートワークでしたいこと、すべきことには、以下のような業務が考えられます。
- 社内PCへのアクセス(保存ファイル、事務作業、OA作業)
- 社内DB(ファイル)へのアクセス
- 社内システムの利用(勤務管理、旅費処理、スケジュール確認等)
- 社内情報の参照(HP、紙、電子ファイル)
- 会社メールの利用
- 指示、決裁
- 社内コミュニケーション
- 意見交換、連絡・報告・相談
- 会議、意思決定
- 書類共有、回覧
これらを大きく分けると以下の通りになりそうです。
- 作業(オフィス、現場:工場、顧客先)
- コミュニケーション(個人間、チーム、組織)
- 意思判断(説明、決裁)
- 労務管理(日々管理、ルール・制度)
これらの観点から、リモートワークの実施を考えていくことがポイントです。
短期的課題
短期的な課題には、以下のことが考えられます。
- IT機器調達・IT環境整備
- 勤務管理方法
- 意思判断ルール
- 協業者・派遣人材への対応
- 装置メンテ、顧客対応
長期的課題
短期的には、暫定ルール(運用ルール)で凌ぐことができても、長期的になってくると、さらに以下の課題項目が加わってきます。主に正式ルールの問題です。
- 労務・法務・情報セキュリティ(法律)
- 情報セキュリティ(利用、業務フロー)
- 作業(業務フロー:オフィス、現場)
- コミュニケーション(公式、非公式)
- 人事制度(評価・報酬、採用配置、能力開発等)
リーダの役割
例えば、デスクワークとしての事務作業を考えます。リーダ(管理等)の目の届くところに出勤していれば、日ごろの働きぶりは認識され、それが評価へと繋がることも可能です。また、何気ない職場のコミュニケーションで仕事の役割分担やとりまとめも自然と出来ていることも多いと思われます。
一方で、リモートワークでは、リーダは働きぶりを直接見ることはできません。また、職場のコミュニケーションが無くなり、自分で仕事の役割を把握することが難しくなるので、明確に与えてもらう必要があります。
つまり、以下のリーダの役割が役割が重要となります。
- リーダが業務を適切にチームメンバに分配し、メンバ各人のアウトプットを最大限に引き出す
- メンバ各人の結果を統合し、成果へ導く
- 成果の報酬をチームメンバに適正に分配する
- 持続的なアウトプット力の源として、チーム協力のコミュニケーションを活性化させる
- コミュニケーションは他のメンバーがどういう状態なのか、そして、他のメンバはそれを知ってどうフォローするかなどの判断をするに必要
さらに、そもそもの仕事の進め方として、実効的にメンバーシップ型からジョブ型への移行が必要です。その理由は以下の通りです。
- メンバ各人への指示だったり、やることの明確化が不可欠である
- その内容として、チームが、年・月・週・日で何を目指し、だれが何をして、それをどのように統合して、目指すものに仕上げていくか等を明確にする必要がある
リモートワーク実現のポイント
最も重要な判断はリモートワークで「何が出来るか」ではなく、「何をしたいか」「何をすべきか」です。そして、既存業務フローありきでなく、「したい業務」「すべき業務」の内容・目的に応じて、リモートで出来るように業務フロー(仕事のやり方)を変えることです。
さらに、リモートワークを新型コロナの緊急避難策と考えるのではなく、「業務の効率化」や「BCP」と捉えて、通常の業務の一部に落とし込んでおくことが経営力を強くすることに繋がります。
その他
リモートワーク(テレワーク)環境の構築に関しては、以下のサイトを参考にしてはいかがでしょうか?
以上(2022/1/5 厚労省のテレワーク総合ポータルサイトを追加)