気候変動に関する政府間パネル(IPCC)第6次評価報告書第2作業部会報告書の公表について
気候変動に関する政府間パネル(IPCC)第55回総会及び同パネル第2作業部会(WG2)第12 回会合が2022年2月14日(月)から同年2月27日(日)にかけてオンラインで開催され、IPCC第6次評価報告書(AR6)WG2報告書(以下「AR6/WG2報告書」という。)の政策決定者向け要約(SPM)が承認されるとともに、同報告書の本体等が受諾されました(環境省ニュースリリースより)。
IPCCは、気候変動に関する報告書を5~6年ごとに公表してきています。報告書作成の作業部会は3つあり、以下の内容に分かれています。
- 第1作業部会:The Physical Science Basis(温暖化ガス排出量の気温上昇への寄与等の自然科学的な評価)
- 第2作業部会:Impacts, Adaptation and Vulnerability(気候変動による社会・自然環境への被害、適応策及び脆弱性の評価)
- 第3作業部会:Mitigation of Climate Change(温暖化ガスの排出量削減策の評価)
今回、気候変動による社会・自然環境への被害、適応策及び脆弱性の評価についての第6次報告書がほぼ纏まったということです。本編は、最終校正が残っていますが、政策決定者向け要約(SPM)は公開されています。
関連資料
- IPCC/AR6/WG2 報告書参考資料(令和4年2月暫定版、環境省)
- 別添1 IPCC/AR6/WG2報告書の政策決定者向け要約(SPM)の概要
- 別添2 IPCCによる第六次評価報告書(AR6)に関する山口環境大臣談話
第1作業部会について
2021年8月に公表した第1作業部会の報告書では、温暖化が人間活動によることを「疑う余地がない」と初めて言い切りました。個人的には、ノーベル物理学賞の受賞テーマの最後のひと押しになったのではないかと類推します。
第3作業部会について
第3作業部会報告書(緩和策)及び統合報告書の承認等を、次のとおりに予定しています。
- 2022年4月第56回総会においてAR6第3作業部会報告書を承認・受諾
- 2022年9月第57回総会においてAR6 統合報告書を承認・採択
参考文献・URL
Climate Change 2021: The Physical Science Basis(第1作業部会)
Climate Change 2022: Impacts, Adaptation and Vulnerability(第2作業部会)
- Summary for Policymakers
- Technical Summary (Accepted version subjected to final edits)
- Full Report (Accepted version subjected to final edits)
2022: Mitigation of Climate Change(第3作業部会)作成中
以上(2022/3/2)